土橋式聖杯戦争―ラプンツェルの翼感想―
紹介も兼ねてラプンツェルの翼の感想でも。
ネタバレはできるだけ防ぎます。
- 作者: 土橋真二郎,植田亮
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/02
- メディア: 文庫
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それは天使の牙を天使へと育てるプログラム。
プレイヤーに与えられるのは、7つの駒と地図とデッキ、そしてパートナー。
7人プレイヤーは各々に割り当てられたパートナーを戦いの道具とし、プログラムの終了を目指す。
非日常の風景の中トランクを託された遼一は、トランクの中で眠っていた天使の牙、奈々とともに東京を舞台に戦いを繰り広げる。
と、何この聖杯戦争といった物語。
しかし、この「聖杯戦争」は土橋式。
親切にルールを説明してくれる神父もいなければ、「聖杯戦争」のゴールすらも明かされない。
プレイヤーは託された情報のみを頼りにルールとゴールを見つけ出す。
さらに……。
土橋真二郎がプログラムを聖杯戦争に似せたのは計画のうちか、先入観を利用したどんでん返しが待っている。
とここまで書いたが、感想としては微妙の一言。
今までの土橋作品の作風を匂わせつつも、オブラートで二重、三重に包んである。
支配や裏切り、反逆といった人の醜さの見えない物語だった。
そういや、雪蟷螂もミミズクやMAMAに比べパワー不足だったなあ。ルイを主役にすればもっと面白そうだったのに。